あらためて,このブログの立場を

今まで,前のブログでも散々書いてきたことですが,新しいブログになったので,簡単に僕の立場を説明しておきます.

プログラミングはいろいろとあって,プログラミング教育もいろいろとあります.音楽だと,ジャズ,クラシック...童謡とか演歌といったジャンルがあって,音楽教育も音大,専門学校から幼稚園で童謡を歌うまで様々で,それと同じような感じで,プログラミングもプログラミング教育もいろいろなレベルがあります.

即戦力のプログラマーを育てるプログラミング教育は扱っていません.

ここでは,いま注目を浴びている小学生に対するプログラミング教育だけでなく,現在コンピュータやその上のアプリを使うことがある人全員に対してプログラミングを教養と知っておいて欲しい,ということも含まれています.

まず,

これだけコンピュータが生活のあらゆるところに入ってきて,社会の仕組みを大きく変えてゆく原因となっているのにもかかわらず,「コンピュータとはどういうものか」という最も基本的な部分が一部に人たちにしか理解されていないので良いのか.

という問題提起があって,

コンピュータとはどういうものかを言葉で説明するのは非常に難しいので,プログラミングという体験を通じて理解するのが良いのではないか.

とあって.そのためのプログラミング教育ということです.

コンピュータがどういうものかを知った後で,その先もっと知りたければ,それは次のステップに続きますが,それは全員に進んで欲しい訳ではありません.

さて「コンピュータとは何か」ということも,専門家の間でもコンセンサスがとれていることではありません.もし「音楽とはなにか」という質問をいろんなジャンルのミュージシャンに聞いたとしたら,「音楽はリズムである」とか「音楽は心の叫びだ」とか「音楽はコミュニケーションだ」とか,いろいろと出てきそうですよね.それと同じように「コンピュータとは何か」もいろいろと出てくると思います.ここは,全員と合意をとるとかじゃなく,言いたい人がエイヤッと進めて,文句が出たら直すとか,お互いの主張を認め合うとか,するしかない.

僕はとにかく,コンピュータというよりもさらにソフトウェアに特化して,その楽しい部分と可能性に満ち溢れている部分を知って欲しいと思っています.僕があまりロボットとかセンサーに興味が無いのは,ソフトウェアの可能性をほとんど示すことができないからです.複製が簡単にできるとか,一箇所の修正で全体の動きが一斉に変わるとか,プログラムとデータの関係だけじゃなくて,プログラムを解釈するプログラム(プログラミング言語)の視点もぜひ知って欲しい.これがなければ今の大規模なシステムはとても作れません.なぜバグが出るのか.分散システムはどうして難しいか.それもそんなに難しくなく説明ができます.

そんな感じで,ビスケットでのプログラミング体験+解説という講座をやっております.

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