KINESISキーボード

二日目は入口のケースにデーンとおいてあるキーボードのことを.
このキーボードはKINESISというもので,僕はもう20年以上使い続けています.プログラミングや執筆の大半はこのキーボードを使っています.

職人さんが道具にこだわるのと同じように,プログラマーにはキーボードにこだわります.コンピュータの本体は3年から5年で買い替えて行くのに対してキーボードはずっと使い続けることができますから,とても重要なデバイスです.

いい万年筆だと滑るように文字が書けて筆が進む,と同じようなことがキーボードにもあるのです.本当にスラスラ入力できます.

このキーボードを使い始めたきっかけは,上の子供が生まれたころに抱っこのし過ぎで腕が腱鞘炎になってしまいまして,どうにも普通のキーボードは痛くて打てなくて.そんなときこのキーボードに切り替えたら驚くほど痛くなくなってそれ以降離れられなくなりました.

KINESISの特徴はキーが円状に並んでいてどの指からも同じ距離でキーを押せるということがあります.平面のキーボードだと遠くのキーは指が届かないので手首をずらしたり正しくない指で押したりということがありますが.それに対して,KINESISは同じ距離にキーがあるので,どのキーはどの指で押すかということも決められてしまいます.最初使い始めたときは,自分の指使いが正しくなかったので,なんどか打ち間違えをしましたが,慣れてゆくうちに強制的に正しい指使いができるようになりました.

指の長さに対応して中指のキーは一番奥にありますから,指がずれるとすぐに分かります.平面のキーボードは指がずれてしまうのを防ぐためにホームポジションを示す突起が両手の人差し指のところにありますが,KINESISの場合はそれが全部の指に対してあるのです.

左右に離れているのもとてもよいですね.平面のキーボードは腕を内側に寄せなければならないので窮屈ですが,KINESISではそんなこともありません.

それから,他のいくつかの入力に特化したキーボードと違って,KINESISの配置はそこそこ普通のキーボードに近いという特徴があります.つまりこれに慣れたからといって他のキーボードが使えなくなるということもありません.

作業の80%くらいはデスクトップなのですが,外出が多く続いて,ノートPCを使う頻度が増えると,入力で手の甲が痛くなってきて指使いもどんどん荒れてきますね.そして打ち間違えも増えます.

欠点は,全体としてサイズが大きいということでしょうか.これ自体の大きさもありますが,設計が手が大きい人に向けてされているということもあります.僕は指が長い方ですが,それでも遠くはちゃんとは届いていません.

20年前に,自作キーボードを金型という話題で盛り上がったことがありましたが,そういえば今は,自分で作れる時代ですね.自分の手にぴったりのキーボードを作るべきときが来たかもしれません.

もう一点欠点は,マウスのことは何も考えられていないということです.マウスの操作は手を離さなければならないですからね.そのあたりはノートPCのトラックパッドの様々な工夫レベルは導入したいですね.

ノートPCでここまで入力して,手が相当いたくなったので,この辺で.

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