神奈川県茅ヶ崎市にある香川富士見丘幼稚園では授業の中にビスケットを使ってくださっています.最初の年は今の小3の子供たちが年長さんの冬に試験的に導入しまして,翌年から年長さんの授業に取り入れられ,今年から年少さんにまで広げられています.指導する先生も慣れたのか,同じ年長さんでも年々できることが増えていってます.
せっかく機材があるのと,小学校ではまったくプログラミングが導入されていないということもあり,卒園児を対象に月に1回程度放課後に小学生にも教えています.3年間続けた子達が10名ほどおり,今回のコンテストは大人と分け隔てなく審査するということにも臆さずに,6名の子どもの作品が応募してくれました.
先週の教室の時間に,さっそく子どもたちが審査をやったそうです.
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その話を先日お聞きして,僕が予想していた以上に子どもたちの反応がよかったことに素直に嬉しいです.
1)アプリにしたこと.
アプリというのは,絵画の額縁に相当します.漫画だったら雑誌に載るとか.もともとビスケットの作品はネットに保存されるので,見ようと思えば誰でも見れるようになっています.しかし大量の作品に埋もれているのでは価値はほとんど生まれません.ある程度の品質の選別があり,それを額縁にピタッと収めて,それで初めて作品として1ランク上のものになるのです.
2)審査を広く開放したこと.
切実な理由としては,有名人に審査をお願いするだけの予算がないということがあります.僕自身は審査というか作品の優劣を決めるのは嫌いで,正直やりたくないです.しかし,どの作品にも見所があるので,受賞した作品の良いところを紹介するのは得意です.なので,順位は一般の投票によって決めてもらって,それを補う形で進めてゆきたい.しかし,子どもが予想以上に真剣に審査をしてくれているんですね.
日頃子どもたちには,未来は君たちが作るんだよ,ということを言っているわけですが.自分たちが価値を決められることがその第一歩ですね.ちょっと話を聞いたら,大人の視点とは違った審査が行われているようでした.審査委員の比率が圧倒的に子どもが多くなったとき,自分たちが価値も決められるということに気づいてくれると思います.
3)メガネが全部見れること.
最初は,メガネは一部だけ見せるのでよいかと思っていました.しかし,ただゲームをするのではなくメガネも見れると面白さがまた変わってくるのです.コンテンツの消費者ではなく,生産者を育てる近道がこれかもしれません.次回からの子どもたちの作品のレベルアップが楽しみです.
4)定期開催すること.
今回の開催からアプリ化まで本当に無理はしていません.最初からお金をかける仕組みにしてしまうと,スポンサーを維持するのが大変です.たとえば,作品を丸いアイコンで代表するようにしてますが,実際に遊んでていい瞬間で一時停止してそこからちょうど良い大きさの丸で切り抜くツールを作ってしまいました.その他の部分も色々と自動化しています.
定期開催することがわかっていれば,多少の失敗はなんとも思わなくなるでしょうし.教室を開いている人たちの計画も立てやすいと思います.
まだ審査中なので次回の予定を出すのは遠慮しますが,パズルは年2回くらいのペースで,他のもう少し優しいテーマもその間にいれてゆこうと思っています.