お待たせしました.ビスケットプログラミングコンテストの審査用のアプリが24日からリリースされています.android版は25日から1週間キャンペーンで審査用のアプリは無料になっています.iOS版は11月末まで無料です.(コンテストのページ)
どの作品が入賞するのか,まったくわかりませんけれども,今回,実にいい作品がたくさん集まりました.僕自身,ビスケットでこんなことができるとは思っても見ませんでした.具体的にどの作品のどの部分がすごいということは,今は審査中なので書きませんが,審査が終わり次第色々とご紹介したいと思います.
なので,このコンテストの裏側をご紹介して,コンテストを盛り上げていきたいと思います.
1)えーこんなことができるの?
びっくりしました.理屈ではわかっていましたが,こんなすごいことができるとは思っても見ませんでした.このまま普通に売ってもいいかも,くらいな作品がいくつも応募されたんですよ.ビスケットの開発者としてとても嬉しいです.
2)あー,こうすればいいのに.
僕はビスケットの細かな部分まで熟知しているので,どういうメガネは高速で動くけど,どういうメガネは動くのが遅いということがよくわかっています.応募された作品のメガネを見て見るとこうすればもっと速く動くのに,という作品がいくつもありました.
これがコンテストでなければ,こういう作品には「このメガネはこうしたら速く動くようになりますよ」ということをすぐに伝えていたと思います.10分くらいで直せるレベルです.ところが,今回は一切そういうことはできません.想像ですけど,最初はサクサク動いていたんだと思います.ところが,作っていくうちにどんどんいろんな拡張をしていって,少しずつ重くなったんでしょうね.あと,その人が製作した環境は高速なPCだったのかもしれません.
今回は,スマホやタブレットで審査をお願いするということでしたから,高速なPC並に動かすのは難しいかもしれませんが,それでもある程度遊べるくらいには動いて欲しいです.そこで,ビスケットのシステムを見直して,その動くのが重いプログラムの高速化をやりました.本来ならとっくの昔にビスケットに導入すべきことだったのですが,僕も最近のコンピュータの性能と,自分自身ではつい効率よくプログラムを書いてしまう癖に甘えて,なかなかその必要性に気がつかなかった.
プログラムの高速化というのは曲者なんですよ.明らかな無駄な計算をしないようにすることなのですが,つい必要な計算までも省きすぎちゃう.そうすると今まで動いていたプログラムが動かなくなるわけです.そうやって苦労した結果,いくつかの遅いパズルは2倍くらいの速さで動くようになりました.次のビスケット本体のリリースからそれになります.普通に使っている分では違いに気がつかないでしょうが,メガネを100個くらい,ステージに大量に絵を置いた時でもそれほど遅くならないということです.