ゲームのプロトタイピング

斜めの落ちゲーを作ってから,ほぼ毎日ゲームの改造をしています.

改造というのは,難しすぎず,優しすぎず,ちょうど面白いルールを探すということです.

まずはオーソオックスなやつ.得点を二進法にして,爆弾まで到達したら,ゲームクリアということにしています.32点です.32点くらいでクリアということにすると飽きずにやれるみたい.

ゲームは1か2が降ってきて,同じ数字を2つ並べたらその合計の一つになって,4が並んだら消せる.その消すときに得点になります.

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ここ


次のは,4がダイヤ上にならんだものです.並び方を変えるだけで,戦略がけっこうかわります.今度はどんな戦略でやればよいのかを考える時が楽しいので,こういうバリエーションが増えるのはゲームの飽きなさに貢献できると思う.

直線は消した後の移動がある程度読めるのですが,ダイヤの場合は,消した後にまとまったエリアが空白になるので,移動にランダムさが入って結構苦しいです.

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ここ


つぎは,消すのではなく,数を増やしてゆくパターン.4と4で8,8と8で16,16と16で消えるとしました.全然難しくなく,ハラハラしたところもありません.淡々と進みます.しかしこれはこれで2048的なゲームとして,32で消えるのではなく,延々と続くのはありかもしれません.

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ボードの形を変えてみました.横を削って縦に長くしました.一番上が4しか並んでいないので,なかなか厳しいです.ダメになるときは早めにダメになります.

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またちょっと形を変えてみました.下に増やした代わりに,一番上のひげを消して直接落ちてくるようにしてます.このひげは結構重要で,これの長さで難易度は調整できそうですね.下に増えたのはあまり関係ないかも.

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いやらしく,まんなかを抜いてみました.これは厳しいです.あとダイヤで消すんですが,ほぼ運のゲームになってます.

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運ばかりに飽きたので,もっと先読みが必要なゲームにしたいと思いました.とはいえ,斜めに落ちるところがそもそも運なので,あまりいいアイデアはないです.とりあえず,最初にいやらしい形で駒が埋まっているというのにしてます.これはパズルっぽくできると思います.

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いよいよ飽きたので,普通通り落ちるのは縦だけにしました.矢印から何が出てくるかは,ランダムなのだとほとんど同じなので,規則的に出てくるようにしました.色の矢印からはその色と同じ数字が落ちてきて,矢印も次の色に変わります.

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同じ数字が二つ横に並んでいたときに,どっちの数字をタップするかで,どちら側に寄せて合計するかを決められるようにしました.

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ところがこれだと,同じ数字が3つ並んでいたとき,真ん中の数字をタップしたとき,右の数字を真ん中に足すのか,左の数字を真ん中に足すのか,という曖昧性があります.ここがランダムに選択されてしまいます.せっかく,全部消せる筋を見つけて,それをやっているときに反対側が消されて,がっかりするということが何度もありました.

これはこれで,残酷で面白いんですけれど,今回はランダム要素をなくすという方向なので.

そこで,いつもの技ですが,タップで駒を選択できて,次のタップでどっちに寄せるかを決められるようにしました.

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ここ

これは,運の要素は一番最初に色の矢印をランダムに決めるところしかないので,同じ配置からスタートして,ハイスコアを競うとか,いろいろと発展できそうです.


さて,こうやって何日かかけてゲームの改良をしてきました.思いついたらすぐに試せるのがビスケットならでわですね.本当のビジュアルプログラミングというのはこういうことを言うのです.

僕の本心は,プログラミングを学ぶべき・学ばなくてもよいという議論よりも前に,どう簡単にプログラムを作るか,というプログラミング言語の研究に興味があります.それがまだ研究の余地があるなら(つまり,これから劇的にプログラミングが簡単になる可能性が残されているなら),その研究を待ってからでもいいんじゃないかとすら思います.で,我々新しいプログラミング言語を開発している人たちは,このブームが過ぎ去る前に,もっといいのをどんどん出さなきゃとも思うわけです.

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